強い奴、弱い奴


午後、公園まで散歩する。
近くにある自販機でお茶を買おうと思ったが、小銭がなかったので駅前にあるパチンコ屋に両替しに(迷惑行為?)足を伸ばす。
その途中で、野良猫と出くわす。
猫と目線を合わそうとして身をかがめると、一瞬、警戒態勢に入るが(猫から見ると攻撃体勢に見えるらしい)、すぐに警戒を解き、寄ってきた。
大人の一歩手前という感じの猫だった。
腹が減っている感じに見えた。
そこはやり過ごし、しばらくして公園に戻ってみるとその猫が佇んでいた。
近づいてみると、やはり甘えてくる。


周りを見ると、犬の飼い主が集まっている。
犬達を見ると、その中に猫好きの犬?もいた。
その犬、この猫を発見して近寄ってきた。
この犬にしてみれば猫に対して敵意はなく、一緒に遊びたい感じに見える。
猫はどうしたかというと、体を大きく見せるという、猫特有の威嚇は見せるのだが、顔は平然としている。
どうやらこの猫、相手は弱い奴と見切った様子だった。
その証拠に、しばらくして、今度は先程の犬と姿形そっくりの兄弟犬(子犬?)が二匹揃ってやってきた。
チビ犬の方は明らかに逃げ腰状態で吠えまくっているのだ。
猫は、「何なんだこいつらは。うっとうしいなあ」というような表情をしている。
動物は正直だ。