視野を広げてみる


TVで「ガチンコ・ラーメン道」を見ていたら浪人時代の思い出が頭をよぎった。
それは「また受験に失敗したら、料理の専門学校に入学して料理人になろう」
ということを思っていたことだ。今にしては全く笑ってしまう。
なにしろ料理なんてその時点では小学校の家庭科の時間でしかやったことがない。
後はインスタントラーメンを作った位か。


何故そんなことを思ったのかは・・・私はそれまであまり外食をしたことがなかった。
ナイフとフォークの使い方さえわからなかった。
それが高校を卒業して、予備校に通うようになって外食の機会が増えた。
私は元来、あまり味にはこだわらない。
だからすいている店があれば何の考えもなくブラリと入ってしまう。


注文を終え、ボーとして料理人が作るのを見ている。
「○○一丁!」との接客担当の人の声に「はいよ」と答え
黙々と作る。出来たら「○○あがりました」と料理を差し出す。
その後厨房の中で煙草を吹かしたりしている。


なんかその一連の動きを見ていると、すごく「自由」に見えた。
実に不純な動機であったのだが。
その頃は性格が今よりもっと内向的で、周囲から「お前なんて社会でやっていけない」
というようなことをたびたび言われていた。


そんなコンプレックスみたいなものがあったらしく、例えば飲食店で働くなら
接客より料理を作る方がまだいいという考えだったのだろう。
まったく世間知らずもいいとこだ。
だがこれから仕事探しをする身分としてはこのような柔軟な考えも必要かもしれない