春高バレー、どうやら今年が40回を迎えるようで、CSでは過去39回の決勝(但し、男女のどちらか)を放映するそうである。
今日は1970年、第1回の男子決勝、中央大附対崇徳。
この頃、自分は小1から小2に上がる春休みだったはずである。
放送が始まり、すぐに右端に「カラー」の字幕が入る。
この時、我が家にはまだカラーテレビはなかった。
1970年と言えば、大阪で万博が開かれた年であった。


肝心の試合の方。
中央大附の監督は当時、「鬼の中村」と恐れられた中村四郎監督。
試合前の訓辞の風景が映ったのだが、選手たちが二列にきちんと並び、直立不動の姿勢で聞いている。
多分、少しでも動いたら鬼のように怒られるのであろう。
一方の崇徳は名監督と謳われた稲葉監督から吉川(きっかわ)監督に代わった頃のようである。
そして試合を見ていて、色々感じた。
まず、両チームとも、特に崇徳はパスがとてもうまいというかきれいである。
試合そのものはオープン攻撃主体のオーソドックスなバレー(当時はまだ全日本男子チームが速攻コンビネーションバレーを開発中であった)なのだが、見ていて飽きが来ない。
つまりはパスを中心としたプレーの一つ一つがとても丁寧であるからなのである。


そして一番驚いたことがある。
バレーはセットが変わることに、コートチェンジが行われるのだが、ベンチの監督と控えの選手はずっと同じ場所に座っているのだ。
だから、第2セットなどは作戦タイムの際に、監督がクロスしながら選手たちの下に行くという様子が映っていた。
そして、今の選手たちに見習って欲しい習慣は、反則を犯した時に悪びれず右手を高く上げる動作。
いわゆる、フェアープレイの精神。とても大切なことだと思うのだが。