私は生きているのではなく生かされているだけだ


3月25日から 月 日までの記録


●3月25日(木) 
 午後、雨の中散歩をする。
 公園からの帰り道、口の中が何か臭くなったので思わずはき出してしまう。
 血の混じった痰であった。
 このような痰が出る場合は、肺の疾患が考えられるというのは以前から知っていたので、思わず気持ちが暗くなってしまう。 
 あさっての土曜日がちょうど大学病院の診察へ行く時期だったのだが、落ち込みすぎて寝込んでしまう。
 

●4月2日(金)
 大学病院の主治医の診察日は木曜日と土曜日である。 
 前日は木曜日であったが、行くことが出来ず。
 夕方、TVのニュースにて巨人・木村拓也コーチが試合前の練習で倒れた事を知る。
 私は木村コーチのファンというわけではなかったのが、他人事ではないショックを受ける。
 そして、前日から歯が痛くなってきたせいか、血痰の件が重々しく感じなくなっていた。
 明日は大学病院へ行けそうな気がしてきた。


●4月3日(土)
 午後、意を決して大学病院へ行く。
 診察を待っている間、午前中に歯医者に行って治療してもらった歯が痛み出した。
 そういう状況だったので、診察の際に、まず薬局で買った歯痛の痛み止めの薬と普段飲んでいる薬との飲み合わせを尋ねた後、
 先週血の混じった痰が出たことを報告した。
 それが主治医には気に入らなかったかどうかはわからないが、主治医の顔色が一変し、すぐにX線CTスキャンを受けるようにと言われた。 
 非常に暗い気持ちの中、二つの検査を受け帰宅した。


●4月17日(土)
15日、そして今日と大学病院へ行く機会を逃す。
 というか、半分寝逃げの状態になる。
 

 「もし、肺ガンだったらどうしよう」
 「いや、そんなはずはない」
 ここのところ、頭の中でそんなことばかり考えている。
 その割りには、いつもどおりにタバコを吸っている。
 このことに関しては、後日、主治医の燗に障ることになってしまう。


●4月24日(土)
 22日、またも大学病院へ行けず。
 ここまでくると、かえって宣告を受けた方がかえってさっぱりするのではないかという考えが浮かんでくる。
だが、正直言って怖い。
 一体、どうすればいいのだろう。


 午前中、父が通院する病院へ薬を取りに行った。
 いつもの診察日は月初めの木曜日なのだが、次回の診察日が5月13日になった