昨日のこと


昨日は昼少し前に起きた。
そして少し悩む。
何に悩んでいたかというと、雪かきをするかどうか(下らない悩みである)。
ベランダに出て家の付近を眺める。
お隣のご主人が雪かきをしているのが目に入った。
「やるか」外に出た。


昨日は朝から結構雪が降ったのだが、その割には少なくともこの近辺では大して積もらなかった。
まずは玄関付近から雪かきを始める。
玄関から一段落ちたあたりの雪が凍っている。
これにはまいった。
昔なら根性?で、ひたすらスコップで凍った雪を砕いていたのだが。
今はそういう元気がない。
とりあえず水をまくことにした。


今回の冬はいくつかの地方が豪雪に苦しめられている。
雪かきをしている途中で屋根から転落して亡くなった人もいる。
それに比べて、今の私のやっていることは、はっきり言って遊びである。
だが、疲れる。


雪かきを始めてしばらくすると、消防車のサイレンが聞こえてきた。
最初は気に留めなかったのだが、線路を挟んで家の真っ正面にやって来た。
ふと近くにある跨線橋に目をやると、人が何人かこちら側を見ている。
瞬間的に、これまた近くにある高層ビルが火事か?と思ったがそうでもない。
そのうちに今度はパトカーや救急車や駅員までもやってくる。
線路を見ると下りの電車が止まっていた。
人が電車に轢かれた???
でも、なんであんな所に人が?


あわてて家に入り、ネットで地元の掲示板にアクセスする。
轢かれた人は背広姿に長靴との情報が入る。
跨線橋から落ちたのでは?と言っている人もいた。


後からわかったことは、被害者は駅の助役でカルテルと呼ばれる線路の凍結を防ぐ部分の燃料(灯油)の残量をチェックしているところで電車に轢かれたらしい。
救急車で運ばれているのを見た時は死んでいるのでは思ったが、命には別状がないということだった。


その後、雪かきの仕上げに入る。
日本テレビの報道陣が取材に来ていた。
いわゆる「野次馬」は何人ぐらい来ていたかと聞かれた。
私がネット情報を集めた云々を言うと、一瞬、目を見開いてもうニュースになっているのかと言い、いえ、地元の掲示板でと言うとバカにしたような笑いを浮かべて去っていった。