涙の抗議

午後、昨日の怒りを引きずったまま母の面会にI病院へ向かった。母と顔を合わすと、昨日の小僧からあった電話の内容をそのまま言ったと思う。つまりは、2月中に行き先(施設)を見つけ、3月にはこの病院を退院すると。そして母の顔を見た。先日、サ高住を見学した際は、ここで暮らすのははちょっと無理だと言うと、「そこでもいいじゃないか」と言っていたので(これは単に病院から早く出たいという思いだろうけど)、素直に頷いてくれると思っていたのだが、首を静かに横に振ったのであった。

そして何か訳のわからないことを言い出した。何とか理解して頭の中で整理する。母が言うには、さっきT病院の主治医が来て「施設なんか行かなくていい。うちの病院に来なさい」と言ったから、施設には行かないということらしい。最初はとうとうそこまで頭がぼんやりしてきたかと思っていたが、少し経つと考えが変わった。母の状態はよくわからないが、つまりは母がついた精一杯の嘘ではないかと。小さい子供が何かを拒否する時に理解しかねる理屈を言う時があるが、それと同じかもしれない。

どうしようかと思ったが、ここで腹を立てるわけにも行かないので、「家に帰ってもいいけど、今の状態ではすくここ(病院)に戻ってしまうことになるよ」と言ってみた。すると、涙を浮かべながら「それでもかまわない・・・」と言う。その言葉に何と返したのかは今(2019年10月)となっては覚えていない。

いずれにしても、器の小さい自分は正直言って頭を抱えてしまった。ただそれだけ。

 

P.S この日に交わされた母との会話はあまりよく覚えていないのだが、涙目の母に力なく「バカヤロウ・・・」と言われたのを思い出した。どういう心境だったのだろうか。